ガソリン車・ディーゼル車禁止政策ードイツ

ドイツ

【公表時期:2016年10月】

【Source:欧州委員会が今年7月に発表したコミュニケーション「低排出モビリティに向けたEU戦略」(COM(2016) 501)に対する意見書として連邦参議院がまとめた2016年9月23日付「決定(Beschluss)」】 

  • ドイツ連邦参議院(Bundesrat)が2030年以降ガソリン及びディーゼルエンジン自動車の新規登録を禁止する案を可決。
  • ドイツの連邦参議院は各州の代表で構成され、連邦の意志決定に参加し、それによって連邦の政治に影響を与える機能を持つ。
  • 決定の核心部分は、「加盟国政府によるこれまでの関連税制や料金制度について、エミッションフリーのモビリティ促進という観点に立ってその有効性を評価し、遅くとも2030年以降はEU全域でエミッションフリーの乗用車のみの登録を認めるようにするために、これに関わる租税法上の手法を効果的に導入するための提案を行う」必要があることを欧州委員会に対して訴える一節である。
  • この文言を、「ガソリン及びディーゼルエンジン自動車の新規登録の禁止」と解釈してよいのかという点についての意見が分かれている。賛成票を投じた州代表からも、「本件については、何らかの『禁止』であるとは考えていない」(ハンブルグ州)、「内燃機関自動車の登録禁止は計画されていない」(ニーダ―ザクセン州)というように、「内燃機関自動車の道路交通からの締め出し」という解釈からは距離を置こうとする発言や、反対票を投じた州もある。
  • 本件に関する大連立政権内〔キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と社会民主党(SPD)〕の意見調整については、目途が立っていない。

 

【公表後の動向】

  • 特にその後、本トピックに関連する目立った動きはない。
  • 但し、ドイツでは各州・都市でディーゼル車走行禁止の動きがNGO・司法を巻き込んで起こっている。(詳細はゾーン規制の報告を参照)

 

【URL】

  • 欧州委員会が今年7月に発表したコミュニケーション「低排出モビリティに向けたEU戦略」(COM(2016) 501)に対する意見書として連邦参議院がまとめた2016年9月23日付「決定(Beschluss)」

http://www.bundesrat.de/SharedDocs/drucksachen/2016/0301-0400/387-16(B).pdf;jsessionid=12FBB20D1A5BD7B219D435B2D8E50C0E.2_cid339?__blob=publicationFile&v=1  (2019/12/02 Access)