米環境保護庁(EPA)と運輸省国家道路交通安全局(NHTSA)は2019年9月19日、「より安全で無理なく買え、燃費のよい(SAFE)自動車規則パート1:1つの国家プログラム」と題する最終規則を決定したことを明らかにした。この最終規則は2019年9月23日の段階ではまだ官報掲載による正式公布はなされておらず、官報掲載による公布の60日後に発効する。
この最終規則は、EPAとNHTSAが2018年8月2日に公表した「2021~2016年式乗用車および小型トラックを対象としたより安全で無理なく買え、燃費のよい(SAFE)自動車規則」と題する新たな規則案(SAFE自動車規則案)の最終規則化に向けて、これに反対するカリフォルニア州などの、連邦よりも厳しい燃費・温室効果ガス(GHG)排出基準を維持しようという動きを制し、プリエンプション(州の法規に対する連邦法規の優先)の発動とそれら州へのウェイバー(プリエンプションの適用除外)の取消しを告知するものである。
プリエンプションの発動:
NHTSAはSAFE自動車規則案のなかで、燃費基準に関してエネルギー政策・省エネ法(EPCA)にもとづくプリエンプションを発動することを提案していたが、この部分が今回、最終規則となった。
ウェイバーの取消し:
EPAはSAFE自動車規則案のなかで、カリフォルニア州の先進クリーンカー・プログラム(ACCプログラム)に対して2013年1月に認めたウェイバーを取消すことを提案していたが、この部分も今回、最終規則となった。
今後の見通し:
EPAとNHTSAは、SAFE自動車規則案で示した燃費・GHG基準を最終規則として近い将来に公布したい考えである。
なお、この最終規則の官報掲載前のテキストは以下のURLで読むことができる。
https://www.epa.gov/sites/production/files/2019-09/documents/safe-vehicles-fr-part1-2019-09-19.pdf
また、この件に関するEPAの報道発表は以下のURLで読むことができる。