米ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は2019年9月30日、州内の自治体によるゼロ・エミッション・ビークル(ZEV)の購入および関連インフラの整備を補助するために州が割戻金と補助金とを合わせて300万ドル(約3億3000万円)を拠出することを明らかにした。このための資金は、州環境保護基金の協力のもとに州環境保護局が管理する。
エコカー割戻金とZEVインフラ補助金:
今回発表された割戻金と補助金はニューヨーク州補助金ゲートウェイを通して州環境保護局から支給される。それぞれの総額と支給条件等は以下のとおりである。
- エコカー割戻金――総額50万ドル(約5400万円):自治体が行政サービス用車両として2019年7月1日以降に州内の自動車販売店でEV走行距離が10マイルから50マイルまでのプラグイン・ハイブリッド車、EV、または水素燃料電池車を購入(または36ヵ月以上のリース)する場合、2500ドル(約27万円)の割戻金をうけることができる。また、EV走行距離51マイル以上の車の場合は5000ドル(約54万円)の割戻金をうけることができる。この補助制度への応募は、2020年7月24日、またはそれ以前でも資金が使い尽された時点で締め切られる。
- ZEVインフラ補助金――総額250万ドル(約2億7000万円):自治体が水素ステーションの構成機器またはレベル2もしくは直流急速充電の電気自動車用充電設備を設置する場合に交付される補助金で、プロジェクトの総コストの20%は地元自治体が負担しなければならない。補助金の最高額は1施設あたり25万ドル(約2700万円)、1自治体が受け取れる最高額は50万ドル(約5400万円)となっている。最低額は特に定められてはいない。この補助金への応募は、2020年5月29日、またはそれ以前でも資金が使い尽された時点で締め切られる。
上で述べた自治体向け補助制度のほかに、ニューヨーク州にはZEV普及促進とそのためのインフラ整備を目的とした補助制度として、ニューヨーク州エネルギー研究開発公社(NYSERDA)によるチャージ・レディーNYイニシアチブやドライブ・クリーン割戻金イニシアチブ、また、ニューヨーク州電力公社によるEV普及促進イニシアチブなどがある。
なお、この件に関するニューヨーク州知事の報道発表は以下のURLで読むことができる。