2021年5月12日、ブラジル上院にて、使用済自動車の回収・リサイクル(リバースロジスティック)に関する2020年法(案)4121号(PL 4121/2020)がアピールされていることにつき、公示された。同法(案)は、法律12305号と法律13755号を改訂し、使用済自動車の回収、リサイクル、処分は、自動車の製造、輸入事業者の責任であること、自動車のリサイクル性が自動車の販売、減税恩典などの要件となることを規定している。
PL 4121/2020は、使用済自動車の再利用、リサイクル及び部品、スクラップの処理を趣旨とし、2020年8月7日に提出された。今回、作成者であるConfúcio Moura上院議員が、同法(案)への投票、支持を求めた。
同上院議員によれば、使用済自動車は、ブラジル全土の路上や駐車場で放置されている状況であり、本(案)は環境の改善並びに雇用の創出に役立つ。
<PL 4121/2020の概要>
「国家固形廃棄物政策を定める2010年8月2日付法律12305号」と「ブラジルにおける車両販売に伴う義務要件とモビリティ及びロジスティックのプログラムRota2030を規定する2018年12月10日付法律13755号」を改訂する。
- 法律12305号には、「自動車が、リバースロジスティック制度の対象となること(33条)」、「廃棄された使用済自動車の回収、リサイクル、処分は、自動車の製造事業者と輸入事業者の責任であること(33条)」について追記されている。
- 法律13755号には、「自動車のリサイクル性がブラジルにおける自動車の販売、輸入の要件に含まれること(1条)」、「エネルギー効率性に加えてリサイクル性が工業製品税(IPI:Imposto sobre Produtos Industrializados)の2%までの削減措置の対象となること(2条)」、「リサイクルに関するラベリング目標の不履行が罰金の対象となること(5条)」、「エネルギー効率性などに加えてリサイクル性の増加がRota2030のガイドラインに含まれること(8条)」、「Rota 2030の適用資格要件にリサイクル性と自動車と部品のリバースロジスティック制度の構築が含まれること(10条)」、「Rota 2030の有資格事業者向けの減税恩典について、技術開発に加えて自動車と部品のリバースロジスティック制度の構築に対して適用されること」について追記されている。
本件は、以下のURLから参照可能である。
https://www25.senado.leg.br/web/atividade/materias/-/materia/143914