2021年12月21日、米国環境保護庁(EPA)は、アリゾナ州の自動車部品販売業者2社の大気浄化法違反に対し、630万円の民事罰金を科すことで和解した旨発表した。両社は、義務付けられた排ガス規制システムを回避または無効化するアフターマーケット自動車部品(別名、ディフィートデバイス)を違法に販売していた。これらの販売業者は、54,814ドル(およそ630万円)の罰金を支払った。これらの和解案で扱われた違法部品やチューニングソフトウェアの使用による排出ガスの増加は、道路を走る1,830台分の排出ガスに相当すると推定されている。
改ざんされたディーゼルおよびガソリン車は、大量の窒素酸化物や粒子状物質を排出し、いずれも米国における深刻な公衆衛生問題の一因となっている。これらの問題には、早期死亡、呼吸器系および心臓血管系疾患の悪化、既存の喘息の悪化、急性呼吸器症状、慢性気管支炎、肺機能の低下などが含まれます。また、多くの研究がディーゼル排気ガスと肺癌の発生率の上昇を結びつけている。
EPAのプレスリリースは以下のURLから閲覧可能である。
「EPA、アリゾナ州の自動車部品会社に対し、大気浄化法違反のディフィートデバイスを販売したとして罰金を科す(EPA fines Arizona auto parts companies for selling ‘defeat’ devices in violation of Clean Air Act)」
https://www.epa.gov/newsreleases/epa-fines-arizona-auto-parts-companies-selling-defeat-devices-violation-clean-air-act
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