2022年10月11日、本田技研工業株式会社(以降、ホンダ)とLGエナジーソリューション(以降、LGES)は、オハイオ州フェイエット(Fayette)郡に新しい合弁のバッテリー工場を建設することを発表した。関連当局の承認を待って両社の合弁会社は、35億ドル(約5,180億円、1ドル=148円で換算、以下同様)の投資と2,200人の雇用を約束しており、その投資額は全体で44億ドル(約6,500億円)に達するとの見通しである。ホンダとLGESの合弁会社は、2022年に正式に設立される予定で、工場は、2023年初頭の着工を経て、2024年末までの建設完了を予定している。2025年末にはパウチ型リチウムイオンバッテリーの量産を開始し、年間約40GWhの生産能力を目指す。
概要
- 2022年8月29日、LGエナジーソリューション(以下LGES)と本田技研工業株式会社(以下ホンダ)は、北米市場向けのホンダおよびAcura(アキュラ)の電気自動車(EV)に搭載するリチウムイオンバッテリーを米国で生産する合弁会社(JV)を設立することで合意したと発表していた。
- 今回のホンダとのJV会社の工場の建設計画の発表は、先日発表したLGESの中長期的な戦略として、最も成長が著しいEV市場である北米に注力することを反映したものである。LGESは、同地域での生産能力をさらに拡大するとともに、主要な重要鉱物の現地供給体制を強化するねらいだ。
- ホンダはすでに、EVのハードウエアとソフトウエアの各プラットフォームを組み合わせたEV向けプラットフォーム「ホンダe:アーキテクチャー(Honda e:Architecture)」をベースにしたホンダEVを2026年に北米で生産・販売開始する計画を発表している。新JV工場で生産されるEV用バッテリーは、ホンダの自動車工場に提供され、北米で販売されるEVを生産する。
- ホンダは2022年4月、北米におけるバッテリー生産のJV会社設立の可能性を検討しており、バッテリー工場は北米に設立するEV専用生産ラインの近くに設立すると発表していた。今回のLGESとの合弁事業は、この戦略を実現するもの。
- ホンダは、2050年までにすべての製品と企業活動でカーボンニュートラルを達成する目標の一環として、2040年までにバッテリーを搭載したEVと燃料電池自動車の販売比率を100%とするビジョンをすでに発表している。
参考情報は以下のURLで見ることができる。
- ホンダの2022年10月11日付けプレスリリース、“Honda and LG Energy Solution Announce Ohio as Home to Joint Venture EV Battery Plant”
https://global.honda/newsroom/news/2022/c221011aeng.html?from=RSS&from=newsrelease_area
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