ベトナムの電気自動車(EV)メーカーであるVinFastは2024年1月6日、インドのタミル・ナードゥ州とインドにおけるグリーン交通の発展に関する覚書(MoU)を締結した。VinFastは第1段階で5億米ドル、総計で最大20億米ドルの投資を行い、同州にEV工場とEV電池工場を建設し、それによって約3,000~3,500人の雇用機会が創出される見込みである。同州Tuticorinに建設されるEV工場は年間最大150,000台規模の生産能力で、2024年に建設を開始する計画である。
VinFastについて
2017年にVinFastは、ベトナム最大の企業グループで不動産・リゾート開発、小売業、ヘルスケア事業等の多角的な事業展開をしているVinグループの自動車部門として設立された。2021年から独自に開発した電気自動車の販売を開始し、ベトナムのハイフォンに自動化率最大90%のEV工場がある。また、Vinグループは、2021年には電気自動車用電池の製造と研究開発を行うVinESを設立した。
VinFastは海外事業を拡大していて、インドのタミル・ナードゥ州の工場は米国、インドネシアに続く3ヵ所目の海外EV工場となる。
タミル・ナードゥ州について
タミル・ナードゥ州はインド南部に位置し、インドで2番目に長い1,076 kmの海岸線と3ヵ所の主要港がある。タミル・ナードゥ州の首都チェンナイは80社以上の自動車部品メーカーが拠点を置いている。同州はインドで販売される電動二輪車の46%を生産している。同州のGDPはインド全体の約9%を占め、製造業に関してはインド国内GDPの14%以上を占めている。
同州は2023年2月にTamil Nadu Electric Vehicle Policy 2023(TNEVP2023)を発表し、同州を東南アジアにおけるEV生産拠点にする目標を掲げている。同州にはインド電動二輪車メーカーのOla Electric Mobilityがリチウムイオン電池ギガファクトリーの建設を行っていて、インド最大の大企業グループであるReliance Industriesも電池ギガファクトリーを建設する事を発表している。
VinFastのタミル・ナードゥ州への投資について、下記のURLより閲覧できる。
VinグループホームページNEWS & EVENTS
https://vingroup.net/en/news/detail/2971/vinfast-to-build-integrated-electric-vehicle-facility-in-tamil-nadu-india
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