アルジェリア大統領、「エネルギー移行」の実現とEV推進を内閣に要求

アルジェリア政府が「エネルギー移行」の実現を進めるうえで、電気自動車を推進していく方針を示した。

 

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アルジェリアで2019年12月に選出されたアブデルマジド・テブン大統領は2020年3月8日、同国の輸出収入の95%を占める炭化水素燃料資源への依存を低減するうえで、2020年1月に発足した内閣に対し「エネルギー移行」を早急に進めていく必要性を強調し、電気自動車の購入を支援する方向性を明らかにした。同大統領の発言要旨は以下のとおり。

 

  • エネルギー効率の向上と再生可能エネルギーの開発を通じて、今後5年間でエネルギー移行を実現することを目標とする。国内のエネルギー需要に対応し、国民の生活の向上に寄与する。再生可能エネルギーを利用したインテリジェント照明を公共施設に利用する。
  • 公共セクターにおける公用車をLPG車に転換し、電気自動車の購入を支援することが重要である。

なお、同国のフェルハット・アイト・アリ・ブラハム産業・鉱業大臣は、2020年2月に自動車組立て工場の活動に関する技術仕様を変更し、「世界全体が電気自動車の生産とその普及に傾注している。欧州は2025年を目処に電気自動車のみに限定していく方向性にあるが、我が国は炭化水素燃料の自動車の組立てが主体になっている」と語り、自国産の電気自動車の開発を進めていく可能性を示唆した。