ドバイでEVは不人気、ドバイ政府は2020年までに3万2000台普及を目標に

ドバイでは電気自動車に関する優遇措置が実施されているものの、不人気な状況が続いている。それでも同国政府は2020年までに3万2000台を普及させる目標を立てており、同国により適したEVモデルの提案をメーカーに対して呼びかけている。

 

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ドバイでは、電気自動車(EV)の利用者に対して、駐車場、有料道路及び200台の充電器の使用料の無料化、さらに自動車登録税の減税などの優遇措置が実施されているが、EVの人気が高まらない状況にある。

 

EVの購入者は政府で、ディーラー筋によると、過去数年間で地方政府が数百台のEVを購入したという。同国に駐在する多くの外国人は、課税率が低いこともあり、高級スポーツカーを好む傾向にある。ガソリン価格は世界でも最も低く、容量16ガロンのガソリンタンクを満タンにするのに約41米ドル(約4500円)と、米国の約50米ドル(約5500円)やノルウェーの約110米ドル(約1万2000円)と比べて低くなっている。また、ドバイでは夏場はとくに暑さが厳しく、エアコンの使用でバッテリーが下がり、このためEVの走行距離が激減する。また、高速道路の道幅が広いため、大型車が好まれる傾向にある。自動車コンサルタントのAlf Ellefsen氏は、「ドバイではノルウェーとは違い、大型車を半分の価格で購入し、1/4の費用で走行することができる。追加費用を支払わなければならないEVの人気は低い。ドバイではより大型のEVモデルが必要であろう」と語った。

 

ドバイ政府はそれでも今後2020年までに3万2000台のEVを普及させる目標を立て、それには自動車メーカーが同国に適したモデルを提案する必要があると主張している。同国のエネルギー最高評議会Faisal Rashid会長は、「EVとハイブリッド車の普及台数は約4000台で、うちEVは1000台未満に留まっているが、自動車市場に占めるEVの割合を2030年までに10%に拡大するというソフトな目標がある」と語った。

 

仏ルノーは3年前からドバイでEVの販売を開始したが、最初に購入したのはドバイ電力水道公社とドバイ警察であった。テスラに関しては、同国で「モデル3」の予約を受け付けており、また、ドバイ道路交通庁がテスラのEV200台を公用車5000台の中に含めると発表している。