仏省令、コンセッション方式高速道路におけるEV向け充電設備の設置条件を明確に

フランス政府は、コンセッション方式高速道路における電気自動車向け充電インフラの設置条件を省令の中で明確にし、充電インフラの整備及びメンテナンスを助長する措置を強化した。

 

フランス政府は2019年1月27日付官報にて、コンセッション方式高速道路網上の付帯施設に関する公共サービスの設定条件を定める2016年8月8日の省令を一部改定する省令を公布し、この中で高速道路のサービスエリアに電気自動車向けの充電インフラを設置する際の条件を明確にし、充電インフラの設置とそのメンテナンスを助長する措置を強化した。

 

同政令の要点は以下のとおり。

  • コンセッション契約期間中に充電インフラ整備に関する初期投資を減価償却できなかった場合にはコンセッション会社に補償金が支払われる。
  • サービスエリアの運営会社には一定数の駐車ロットを提供する義務があるが、充電器が整備されたロットもサービスエリア内のロット数として計算し、駐車場を拡張整備する義務は課されない。
  • サービスエリアを交通量に応じてカテゴリー分類し、充電インフラの設置需要についてフィージビリティスタディを実施する。現実的な需要があると判断された場合にはコンセッション会社が充電インフラを整備する。

カテゴリー1:1万台/日以上

カテゴリー2:1万台未満/日未満

 

 なお、仏政府は2022年までに充電ステーションの数を10万箇所に設置する目標を立てている。現在は2万5000箇所に整備されており、インフラを4倍増強する必要がある。電気自動車及びプラグインハイブリッド車に関しては、2022年までに100万台を普及させる目標であるが、2018年末現在の普及台数は2万台強であった。