ハンガリー技術・革新大臣、国内自動車産業最大の課題は「交通システムの持続可能性と環境保護」と指摘

ハンガリーのパルコビッチ技術・革新大臣は2019年2月22日、ブダペシュト・コルヴィヌス大学で開かれた「交通機関における革新」をテーマにした会議で講演し、交通システムの持続可能性と環境保護、すなわち汚染物質の排出削減は、自動車産業にとって最大の課題であると述べた。

 

パルコビッチ大臣の講演の概要は以下のとおりである。

 

  • 交通手段を取り巻く環境があまりにも急速に変化しているため、政府による長期戦略の策定は困難である。たとえば、従来型エンジンの存続についてはさまざまな見通しがたてられているが、それらのエンジンを備えた車がこれからも長きにわたって世界中で流通していくことは間違いない。したがって、自動運転車や電気自動車だけでなく、それらの車についても排出削減のための解決策を見つけなければならない。ちなみに、電気を生み出す石炭火力発電所は環境に負荷をかけている。なので、電気自動車も間接的に有害となりうる。
  • 技術的条件だけでなく、顧客の需要や政策の進展具合も交通機関の未来に影響を与える。具体的には、「自分の車」に対する需要の減少、シェアリングをベースとしたサービスの構築、米国とEUとの貿易摩擦などが欧州とハンガリーの自動車産業に影響する可能性がある。
  • 政府は、従来の鉄道やバスだけでなく、シェアリングという形態の交通機関も考慮した公共交通を計画しているが、CO2排出量を2030年までに30%以上削減することは不可能だと考えている。ハンガリー自動車産業の年間生産高は10兆ハンガリーフォリント(約4兆円)だが、その多くは内燃機関自動車が占めている。このため、排出削減に関する義務は慎重に計画しなければならない。
  • 電気自動車やインテリジェント自動車の普及を促進するには、さらなる開発が必要だ。ハンガリーはインテリジェント自動車の未来に大きな影響を与えることができる。これは、開発センターがハンガリーにあり、それらのセンターの運営に必要な技術プラットフォームが確立されており、かつ、教育・研究制度が改善されたおかげだ。

 

同じくこの会議で講演したハンガリー科学技術交通博物館のDávid Vitézy館長も、シェアリング・サービスの重要性を強調したうえで、こうした解決策は都市部の交通機関を一変させる可能性があると述べた。Vitézy館長は、ハンガリーが欧州の大都市の例に続き、道路を建設しなおし、車、自転車、そしてそのほかの超小型モビリティに使われるようになることを期待しているという。また、同館長は、車の交通量は早急に削減すべきであると指摘し、公共交通の開発問題に政治的理解が存在していることを歓迎した。