仏政府、クリーンカーへの買い替えボーナスの条件を厳格に、8月1日より適用

フランス政府は2019年7月17日付官報にて、旧式ディーゼル・ガソリン車をエコカーに買替えた場合の補助支給額の条件をより厳格にする政令を定めた。新たな条件は8月1日より適用される。

 

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フランス政府は2019年7月17日付官報にて、電気自動車及びプラグインハイブリッド車を含む低公害車を購入する際の補助支給額の改定額を明らかにした。同改定額は8月1日より適用される。

 

【買い替えボーナス】

車 種 2019年度補助支給額
2001年1月1日以前に新車登録されたディーゼル車あるいは1997年1月1日以前に新車登録されたガソリン車を廃車にすることが条件 参照課税所得

6300ユーロ未満

参照課税所得

6300~13489ユーロ

参照課税所得

13489~21690ユーロ

参照課税所得

21690ユーロ以上

Crit’Air1のガソリン車、新車あるいは中古車を購入する場合 3000ユーロ

(約62万円)

1500ユーロ(約31万円) 0ユーロ 0ユーロ
Crit’Air2のディーゼル及びガソリン車、2019年9月1日以降に新車登録される車両を購入する場合 3000ユーロ

(約62万円)

1500ユーロ(約31万円) 0ユーロ 0ユーロ
Crit’Air2のディーゼル車、2019年9月1日以前に新車登録される車両を購入する場合 0ユーロ 0ユーロ 0ユーロ 0ユーロ
電気自動車を購入する場合 5000ユーロ

(約62万円)

2500ユーロ(約31万円) 2500ユーロ(約31万円) 2500ユーロ(約31万円)
プラグイン・ハイブリッド車を購入する場合 5000ユーロ

(約62万円)

2500ユーロ(約31万円) 2500ユーロ(約31万円) 0ユーロ
電動二輪車を購入する場合 1100ユーロ 1100ユーロ 100ユーロ 100ユーロ

仏政府によると、2019年初めから2019年7月14日までの補助金申請件数は25万件で、前年同時期の10万件を大幅に上回った。1週間で約1万件の申請を受けるペースを続けると1年間で45万件以上が処理されることになり、2019年予算法で計上していた6億ユーロでは足りず、追加で3億ユーロが必要になるという。このため、今回改定措置が講じられた。なお、廃車の対象となる車両の1km走行におけるCO2排出量は、122gから116gまでに引き下げられ、さらに6万ユーロを超える新車は補助金の対象外となった。

【解説】Crit’Air : 車両の大気汚染物質の排出の程度に従い6段階に分類して示したステッカーで、パリ市においては2017年1月16日よりステッカーの貼付が義務化された。大気汚染時の交通規制区域においては、ステッカーの種類に従い通行が許可される。