英国政府、超低排出タクシーとバス向けにそれぞれ600万ポンドと4800万ポンドの助成を発表

  1. EVタクシー向け充電スタンドの新設

英国政府は2019年2月5日、超低排出タクシー(ultra-low emission taxis、電気自動車やプラグインハイブリッド自動車等のタクシー)の普及に向けて、総額600万ポンド(約8億6600万円)以上を助成することを発表した。これにより、ゼロエミッションの未来に向けた取り組みに弾みをつけるとしている。この助成金は、国内全土17の自治体におけるタクシー用普通充電スタンドおよそ300台と急速充電スタンド46台の設置費用に充てられる。新設される充電ポイントを利用できるようになる超低排出タクシーの台数は、ロンドンタクシー(black cabs)800台以上、そして他の民間タクシー/ハイヤーサービスが配備する3000台以上と見られている。

同国の政府は、2040年までにすべての新しい乗用車とバンを実質的にゼロエミッションとする計画を発表しているが、今回、「これを実現するために決定的な役割を担うのは、適切なインフラ整備と投資である」との見方をあらためて示した。そして今回の助成スキームは、政府の「Road to Zero Strategy」(2040年に国内のガソリン車およびディーゼル車の販売を終了するにあたっての施策をまとめた戦略書)、また英国の技術革新を通してよりクリーンで環境に優しい移動を導くことを目指す「Future of Mobility Grand Challenge」といった政府戦略の実施過程における、新たなマイルストーンを示すものであるとしている。

 

  1. 電動バス配備とこれに関連するインフラ整備

さらに英国政府はこの翌日の6日、263台の超低排出バス(電気バス243台+燃料電池バス20台)の配備と、これに関連するインフラ整備を支援するために、4800万ポンド(約69億円)を助成することを発表した。助成を受ける19の自治体のリスト(助成の内容も記載されている)は、以下のURLで閲覧可能である。

https://www.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/774207/ultra-low-emission-bus-scheme-winning-bidders.csv/preview

 

関連文書

  • 2019年2月5日付 英国政府プレスリリース(タクシー):

https://www.gov.uk/government/news/thousands-of-green-taxis-to-benefit-from-new-chargepoints

  • 2019年2月6日付 政府プレスリリース(バス):

https://www.gov.uk/government/news/48-million-funding-to-drive-down-bus-emissions-across-the-uk