仏リヨン市が「低排出ゾーン」を設置へ、2020年から適用

フランスのリヨン都市圏議会が大気汚染問題に対処するうえで「低排出ゾーン」制度を2020年より適用することで決議した。

 

フランスのリヨン都市圏議会は2019年1月28日、域内の大気汚染問題に対処するうえで「低排出ゾーン」を設置することを決議した。同ゾーンに指定された区域内では、汚染の排出度を分類するステッカー制度「Cirt’air」に従い通行制限が行われる。2019年中に情報キャンペーンを実施し、2020年1月1日に正式に「低排出ゾーン」制度が開始となる。

 

現在、リヨン都市圏における交通量全体のうち大型輸送車及び軽トラックが占める割合は25%であるが、二酸化窒素の排出源の51%を占めるなど、問題となっている。4万7800人の住民が基準を上回る二酸化窒素汚染に曝されているが、「低排出ゾーン」の設定により、クリーンカーへの買い替えが進み、2021年にはこれら住民の数は半減すると予測されている。

対象区域:リヨン市のほぼすべての区、環状道路内側のVilleurbanne、Bron、Vénissieux、Caluire-et-Cuire市

 

対象車両:大型輸送車及び軽トラック

  • 2020年1月1日から、「Cirt’air」のレベル5及びレベル4の車両は進入禁止
  • 2021年1月1日から、「Cirt’air」のレベル5、レベル4及びレベル3の車両は進入禁止

 

車両買い替えの補助:

リヨン都市圏全体で100万ユーロを補助金として拠出、中小企業を対象とする。

  天然ガス自動車

(LNG/GNV)

電気自動車 水素自動車
大型輸送車 10 000ユーロ 10 000ユーロ 13 000ユーロ
軽トラック 5 000ユーロ 5 000ユーロ 8 000ユーロ
三輪スクーター   300ユーロ