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仏議会科学技術選択評価局、EVへのシフトがもたらす税収入減等の経済的影響を報告

フランスの議会科学技術選択評価局がレポートを発表し、その中で、2040年に化石燃料車の販売を停止する目標は達成可能であるが、EVへのシフトがもたらす税収入減等の経済的影響を憂慮する見解を示した。

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フランスの議会科学技術選択評価局(OPECST)は2019年3月20日に「2040年に化石燃料車の販売を停止する目標に達成するための技術的シナリオ」と題するレポートを発表し、その中で、2040年までにフランス国内でガソリン・ディーゼル車の販売を禁止するフランス政府の政策は実現可能で、CO2排出量を大幅に削減することになるが、20年間で数千億ユーロのコストが要するという結論を示した。同レポートの概要は以下のとおり。

  • 「中間」「バッテリー派」「水素派」の3つのシナリオのうち、「中間」のシナリオにおいては、CO2排出量は今後2040年までに5分の一に削減されるが、それに必要なコストは20年間で数千億ユーロを要する。
  • 電気自動車やハイブリッド車の投入で、石油製品に係る税収入が徐々に減るため財政難となる可能性がある。かかる税収入は2019年だけで377億ユーロ(約4兆7662億円)にのぼり、国と自治体の予算に充当されている。
  • フランス原子力庁(CEA)とフランス石油・新エネルギー研究所(IFPEN)の2研究組織が調査したところによると、充電に必要なインフラ設備に係るコストはシナリオに従って307億~1080億ユーロ(約3兆8813億~13兆6541億円)に試算される。
  • バッテリー市場は、アジア諸国(中国、韓国、日本)優勢となっているが、欧州のバッテリー市場を保護する必要がある。バッテリーは電気自動車価格の35~50%を占めており、環境基準を定義する等の対応が求められる。
  • 仏政府としては、充電設備を拡充するとともに、EV価格が下がらない限りEV購入補助制度を継続する必要がある。
  • 住宅で導入している省エネ認証ラベルをモデルにして、消費者が自動車のライフサイクルコストと排出ガス量を簡単に認識できるようなラベルを作成すべきである。

【参考】仏議会科学技術選択評価局は、科学技術的な分野における決定に関して、フランスの国家議員に対して技術的な解説を提供する上下院共通の公的機関である。レポートの詳細は以下のURLで閲覧が可能。http://www2.assemblee-nationale.fr/content/download/78251/801167/version/3/file/RAPPORT+CAP+2040.pdf