マレーシア、国家自動車政策(NAP)はまもなく公布

2020年1月22日に現地で報じられたところによると、マレーシア政府は2020年版国家自動車政策(NAP2020)を2020年第一四半期に発表するという。これはマレーシア自動車協会(MAA:Malaysia Automotive Association)のAishah Ahmad会長が2019年の自動車販売量および2020年の展望についての記者会見の席で明らかにしたもの。

 

「NAP 2020は大筋承認されています。私が聞いているところでは、内閣はすでにこれを承認し、2020年第一四半期に首相によって公布される予定です。国際貿易産業省(MITI)は現在、首相から公布されるタイミングを待っています。まもなく公布されるはずです。」既報のとおりNAP2020は、2019年7月から精査を受けており、当初の予定では2019年第二四半期までに公布されるはずであった。しかしこの作業は遅れ、2019年11月に承認を求めて内閣に提出されたにとどまった。

 

NAP2020の内容を問われた会長はドラフトから大きな変わりはなく、次世代自動車、モビリティ、アクセサリおよびEEVインセンティブが含まれるだろうと述べた。また、新たな完全現地組立車両(CKD)に対する物品税の減免措置は新たな自動車政策に何も影響しないという。NAP2020のフォーカスは、低燃費車(EEV)から次世代車(NxGV)へ移行しており、その第1フェーズはバッテリーの製造、EV充電ステーションの管理・建設に注力するものとなる。第2フェーズは、5Gコネクティビティなどその他の技術的な進展を重点とする。2019年9月、マレーシア自動車・ロボティクス・IoT研究機構(MARii:Malaysia Automotive, Robotic and IoT Institute)のCEO Datuk Madani Sahari氏は、NAP2020は2030年までに全3フェーズで実施され、その第1フェーズはNAP 2014の継続性を確保し、EEVの製造国になるために必要な要素を導入するものだと説明した。

 

なお、NAP2020における国産自動車の基準は以下の6要件を満たすこととされている:(1)過半数がマレーシア資本である、(2)公的資金の供与を受けていない、(3)サプライチェーンの75%が国内に存在する、(4)労働者の98%がマレーシア人である、(5)マレーシア国内で研究開発が行われている、(6)開発がNxGVの定義に沿って段階的に進められている。