中国工業情報化部、2021年自動車標準化業務要点を発表し、新エネ車などに関する標準の策定計画を示す

2021年6月28日、中国工業情報化部は「2021年自動車標準化業務要点」を発表した。2021年の自動車標準化業務として、工業情報化部は「新エネルギー自動車産業発展計画(2021~2035年)」や、「国家コネクテッドカー産業標準体系構築ガイドライン(インテリジェント・コネクテッド・ビークル[ICV])」の要求を徹底的に実行に移していく計画である。同要点によると、国家戦略計画や自動車に関する特別計画の要求に基づき、自動車業界の「第14次5カ年計画」標準体系構築案を策定し、新エネルギー自動車とICVの「第14次5カ年計画」標準体系も構築して、各段階の具体的な構築目標を明確に示していく。また、「中国電気自動車標準化業務ロードマップ(第3版)」を発表し、自動運転技術の活用状況を踏まえた上で、先進運転支援システム標準策定ロードマップ(第2版)の改正業務も実施する見通しである。

 

下表は、「2021年自動車標準化業務要点」の新エネルギー自動車や自動車の省エネ分野、グリーン・低炭素分野における標準化業務の重点項目である。

新エネルギー自動車分野 電気自動車の安全性保証を強化する。電気自動車の完成車、駆動用バッテリー、バッテリー交換などの安全標準実施効果に対する評価を実施し、コンダクティブ充電の安全要求、衝突後安全要求などの標準を公布する。
電気自動車の動力性能、遠隔サービスや管理、純電気乗用車技術条件などに関する標準の制改定を急ぐ。
燃料電池電気自動車のエネルギー消費や航続距離、低温冷間始動、動力性能、車載水素システム、水素充填ノズルなどに関する標準の制改定作業を推進する。
駆動用バッテリー、電気二重層コンデンサ、駆動用モーターシステム、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)モジュールなどに関する標準の制改定を実施する。
駆動用バッテリーリサイクルの一般要求、カスケード利用設計ガイドラインなどに関する標準の先行検討を実施し、駆動用バッテリーの回収サービス拠点に関する標準を制定する。
自動車省エネ分野 次の段階の乗用車燃料消費量評価方法やその指標標準、電気自動車エネルギー消費量制限値標準の先行検討や立案に着手する。
軽型、大型商用車燃料消費量制限値標準の改正作業を継続し、大型商用電気自動車エネルギー消費量や航続距離試験方法標準に対する審査や承認を完了する。
軽型ガソリン・ディーゼル車、プラグイン・ハイブリッド車、純電気自動車のエネルギー消費量表示標準を制定する。
グリーン・低炭素分野 自動車生産過程におけるクリーン化、ライフサイクルのエネルギー低炭素化、製品設計グリーン化標準の下位体系、自動車再製造や再利用標準の下位体系、自動車用駆動用バッテリー総合利用標準の下位体系を整備し、車両生産企業と製品の全ライフサイクルにおける二酸化炭素排出やその計算方法に関する一連の標準について検討する。

 

「2021年自動車標準化業務要点」の中国語原文は、以下の工業情報化部ウェブサイトで閲覧可能である(中国語簡体字)。
https://www.miit.gov.cn/jgsj/zbys/gzdt/art/2021/art_074e096a8b7a44b1945ab57d962aada9.html