韓国環境部は2019年6月末、自動車の排ガス等級分類制度により、車両の分類を完了したことを明らかにした。
本制度では、自動車の年式、油種、汚染物質の排出量を基準に、車両を1~5等級に分類する。対象とする汚染物質は、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)、アルデヒド、粒子状物質(PM)であり、対象とする車両は、排ガスの認証を受ける国内の自動車と輸入自動車である。
環境部は、2018年11月に、「粉塵低減及び管理に関する特別法」を2019年2月から実施するため、5等級車両269万台と1等級車両91万台を先行分類して発表したことがある。今回は、2~4等級の分類を完了して告知すると共に、さらに1等級と5等級車両の分類を改正し、全国に登録されている2320万台の車両に対して下記の通り分類作業を完了したという。
区分 | 台数 | 比率 | 主な対象 |
1等級 | 129万1906台 | 5.6% | EV、水素自動車、2016年以降製造されたガソリン自動車とLPG自動車 |
2等級 | 913万7713台 | 39.4% | 2009年以降製造されたガソリン及びLPG自動車 |
3等級 | 844万0470台 | 36.4% | 2009年以降製造された軽油自動車 |
4等級 | 186万2395台 | 8.0% | ほとんど2006年以降製造された軽油自動車(EURO-4基準を適用された自動車) |
5等級 | 247万0549台 | 10.6% | 2005年以前に製造された軽油自動車 |
5等級車両は、当初より22万台減少しており、そのほとんどが政府の政策により早期廃車されたものである。
環境部は、自動車の排ガス等級は、今後各地方自治体が条例を策定し、自動車の運行制限をする際の基準になると説明した。全国の17市・県は、2019年8月までに条例を策定して公布する予定である。
環境部のKim Youngmin交通環境課長は、特に汚染物質の排出量が多い5等級車両の運行を制限し、5等級車両の低公害化事業に、5200億ウォン(約520億円)の追加予算を編成していると説明した。