中国工業情報化部、「『新エネルギー自動車生産企業および製品参入管理規定』の改正に関する決定(意見募集稿)」を公表

中国工業情報化部は、2020年3月10日、「『新エネルギー自動車生産企業および製品参入管理規定』の改正に関する決定(意見募集稿)」を公表し、意見公募を開始した。意見募集期限は、2020年3月10日まで。今回の主な改正箇所は、以下のとおりである。

 

  • 生産企業が備えるべき条件の改正
  • 現行法の第5条では、新エネルギー自動車の生産企業が参入を申請する場合、「新エネルギー自動車製品を生産する上で必要な設計開発能力を備えていなければならない」(第5条第3款)と規定されているが、今回の改正意見募集稿では、上記の「設計開発能力」が「技術保障能力」に改められた。
  • 上記の改正に伴い、付属文書1の「新エネルギー自動車生産企業参入審査要求」の関連要求1 設計開発能力」も「1 技術保障能力」に改められ、その具体的要件も以下のように改められた。
1. 新エネルギー自動車生産企業は、生産する新エネルギー自動車製品に対応する技術保障能力を備えていること。新エネルギー自動車製品の生産、製品整合性の保証、アフターサービスおよび製品の安全保障などの分野で、相応のプロセスを確立し、手順文書および作業ガイドライン文書を制定して、全面的な技術保障を提供する。
2. 新エネルギー自動車生産企業は、新エネルギー自動車の完成車および自社生産部品の試験能力を備え、技術保障能力に関連する技術要件を評価、確認できること。企業が備えるべき試験能力には、以下が含まれる。完成車の動力性能、経済性、信頼性のシミュレーション試験能力。動力系統、駆動系統および制御系統の結合試験能力(ブレーキの回生機能試験能力を含む)、電子・電気制御システム機能の試験能力および耐環境性(高温、低温、振動、塩水噴霧など)の試験能力、通信系統のシミュレーション試験能力、制御ソフトウェアの分析試験能力、ハードウェアインザループ(HIL)試験、単体の駆動用バッテリーパッケージ(電気二重層コンデンサ)の性能試験能力および耐環境性(高温、低温、振動など)の試験能力、電気電子部品の電気性能試験能力、高圧電力安全試験能力。プラグインハイブリッド車の申請を行う場合には、エンジン性能/走行試験モードでの排ガス、エネルギー消費、モーター性能、電気機械結合装置性能の総合試験台も備えていること。燃料電池自動車の申請を行う場合、燃料電池系統の試験台、車載水素システムの漏出ならびに高圧のガス安全面での試験機器および設備も備えていること。

 

  • 関連規定への適合や審査などを定めた条文の削除
  • 現行法の第29条、第30条、第31条が削除された。各条文の概要は以下のとおりである。
  • 【第29条】参入許可を取得済みの新エネルギー自動車の完成車生産企業が改造を実施した場合、24ヶ月以内に審査を通過すること。
  • 【第30条】生産中の新エネルギー自動車製品については、「新エネルギー自動車製品特別検査項目および根拠標準」を満たしていること。
  • 【第31条】新設された純電気乗用車生産企業は、「新設純電気乗用車企業管理規定」も同時に満たしていること。

 

なお、「『新エネルギー自動車生産企業および製品参入管理規定』の改正に関する決定(意見募集稿)」の原文については、以下のURLより閲覧可能である(中国語簡体字)。

http://www.miit.gov.cn/opinion/noticedetail.do?method=notice_detail_show&noticeid=2197