韓国政府、2030年までに公共部門で使用する車両の90%をエコカーに交換方針へ

韓国環境部と産業通商資源部は2020年5月末、公共機関1508ヶ所が保有しているエコカーの状況と購入実績を調査し、その結果を発表した。対象となった公共機関は、環境部や企画財政部などの中央行政機関56ヶ所、地方自治体262ヶ所、その他の公共機関1190ヶ所である。

調査結果によると、公共部門は2019年末時点で、合計11万8314台の車両を保有しており、その中でエコカーは1万4981台と、全体の12.7%を占めていることがわかった。詳細なデータは下記の通り。

 

区分 合計 エコカー ガソリン、軽油自動車など
エコカー計 EV・水素 HEV
中央行政機関 30130 2750 1191 1559 27380
地方自治体 53831 6410 5077 1333 48421
その他公共機関 33353 5821 2084 3737 27532
合計 118314 14981 8352 6629 103333

 

政府の発表によると、2019年の1年間、公共部門は合計1万5463台の車両を購入しており、その中でエコカーは4270台と、全体購入車両数の27.6%をエコカーで購入している。政府は、期待値よりエコカーの保有及び購入実績が低調であった原因について、公共機関の義務購入制度を実施する前に、エコカー以外の車両が多く購入された点と、義務購入制度は車両保有台数5台以下の公共機関は対象外にしている点を挙げている。ただし、公共部門におけるエコカーの比率12.7%という実績は、国内自動車市場全体におけるエコカーの比率2.5%に比べると5倍以上高いため、公共部門の義務購入制度自体は成果を上げていると評価している。

 

政府は、「大気環境保全法」と「環境に優しい自動車の開発及び普及促進に関する法律」に基づいて「公共部門のエコカー義務購入制度」を実施している。政府は、エコカーの保有比率を2022年までに35%へ、2030年までに90%へ増やすという政策目標を発表している。

政府は、上記目標を達成するために、2021年からは新車を購入する際に、80%以上を電気自動車又は水素燃料電池自動車で購入することを義務付ける方針であり、段階的に100%へ調整していくと説明した。

また、義務購入比率を達成できない全国の地方自治体や公共機関に対しては、2021年から過料が科せられる予定である。

 

本記事の原文は、以下のサイトで閲覧することができる。

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