中国工業情報化部、「リチウムイオン電池業界規範条件(2018年版)」および「リチウムイオン電池業界規範公告管理暫定弁法(2018年版)」の意見募集稿を公表

リチウムイオン電池業界管理を一段と強化し、産業構造転換と高度化の加速化を推進するために、2019年1月2日、工業情報化部は『リチウムイオン電池業界規範条件(2018年版)』と『リチウムイオン電池業界規範公告管理暫定弁法(2018年版)』に対する意見募集稿を公表した。

『規範条件』は単純に生産能力を拡大し、技術レベルの低いリチウムイオン電池(付属品も含み)項目関連事業の新設を厳格的に抑制することを要求している。イノベーションを促進でき、製品品質を高められ、生産コストを下げられるなど、確実に必要となる項目の新設と拡大プロジェクトに対しては、関連規定に基づき業界主管部門によって検討され、承認が得られれば実施できることとなる。

また 『規範条件』は、駆動用電池以外のリチウムイオン電池、正極材料、負極材料、セパレータ、電解液生産企業に対して生産規模工芸技術など多方面に条件要求を設けている。

1)リチウムイオン電池生産企業は下記条件に適合しなければならない。

■中華人民共和国内で法に照らして登録成立し、独立法人資格を持つ

■リチウムイオン電池業界関連製品を独立で生産、販売、サービスする能力を備える

■研究開発経費は当年企業主要業務営業収入の3%を下回らない。

■企業がハイテクノロジー企業或いは省級以上研究開発機構、技術センターの資格・認証を取得するように推奨する。

■生産している製品は技術特許を有する。

■企業申告において前年度の実際の生産量は実際の生産能力の50%より低くてはいけない。

■電池サイクル寿命、正負極材料タップ密度、セパレータ穿刺強度など製品の品質を検測する能力を備えるべき。

2)企業は先進的で、省エネで環境に優しい、安全安定、さらには自動化程度の高い生産技術と設備を採用すべきで,技術、装置・機器及び関連付帯施設は関連要求に適合すべきである。

3)電解液生産企業は製品の水分含有量、フッ化水素酸含有量、金属不純物含有量、アニオン含有量などの主要指標を検測する能力を備えるべき。

4)公告リストに入れられたリチウムイオン電池企業は『規範条件』の要求を踏まえて生産経営活動を手配し、規範条件に照らして自主検査を展開すべきである。

毎年3月31日までに工業情報化部リチウムイオン電池業界公共サービスサイト((www.ldchy.cn)に前年度の自主検査報告を差し出し、半年ごとに運行データを申告し、同時に自主検査報告の書面資料を1部、工業情報化部に提出しなければならない。

 

なお、工業情報化部は申請企業を選別し、リチウムイオン電池業界規範に合う企業リストを公告する。

『リチウムイオン電池業界規範公告管理暫定弁法(2018年版)』は『規範条件』を徹底的に実施するために制定したものであり、工業情報化部が担当する全国リチウムイオン電池業界規範公告管理業務を具体的に規定した。

『規範条件』に適合する企業の公告申請行為に対する再検査、抽出検査、公示及び公告,リチウムイオン電池業界規範公告リストを公布し動的管理を行うことなどが含まれる。

 

『リチウムイオン電池業界規範条件(2018年版)』と『リチウムイオン電池業界規範公告管理暫定弁法(2018年版)』(意見募集稿)の中国語原文は下記の工業情報化部URLより閲覧できる。

http://zmhd.miit.gov.cn:8080/opinion/noticedetail.do?method=notice_detail_show&noticeid=2077