中国生態環境部、「廃鉛蓄電池汚染防止行動計画」を公布――鉛バッテリーの拡大生産者責任制度の推進などの目標を打ち出す

2019年1月18日、生態環境部、発展改革委員会など九つの部門は「廃鉛蓄電池汚染防止行動計画」(以下、「計画」)を共同で公布した。九つの国家部門が連携し、廃棄鉛蓄電池による環境汚染防止行動を展開する。

 

「計画」では、廃棄鉛蓄電池違法回収・処理による環境汚染の防止、拡大生産者責任制度の推進、廃棄鉛蓄電池の規範化回収率の向上などの目標が打ち出された。

具体的には、拡大生産者責任制度の推進により、鉛蓄電池生産企業の規範化回収率は2020年まで40%に達し、2025年まで70%に達する。また、回収された鉛蓄電池はすべて安全に利用あるいは処理される。

 

「計画」では上記の目標を実現するために、五つの任務が明確化された。

(1) 鉛蓄電池生産業のグリーン発展を推進する:

鉛蓄電池生産、一次鉛、再生鉛等の重点企業名簿の作成、名簿に登録される企業への強制的クリーン生産審査、鉛蓄電池生産業拡大生産者責任制度の推進などを行う。

(2) 廃棄鉛蓄電池の回収システムの完備を進める:

「国家危険廃棄物名簿」を発表し、廃棄鉛蓄電池集中収集および広域的輸送制度の試験事業を展開し、自動車整備業界における廃棄鉛蓄電池発生源管理を強化する。

(3) 再生鉛業界への規範に基づいた管理を強化する:

廃棄鉛蓄電池経営事業への参入条件管理を厳格化させ、再生鉛企業を重点として危険廃棄物に対する規範に基づいた管理を強化する。

(4) 廃棄鉛蓄電池に関する違法行為を厳しく取り締まる:

関連企業の違法行為への取締り、再生鉛企業への税収監督管理の強化、各部門の連携による懲戒などの手段を取り、違法行為を厳格に取り締まる。

(5) 長期的かつ有効的な保障メカニズムの構築:

関連の税収優遇政策の実施、情報化管理レベルの向上、監査・責任追及メカニズムの設立、市民参加の呼びかけなどの手段を通じて鉛蓄電池業界の健康な発展を保障する。

 

なお、生態環境部の固体廃棄物化学品司の担当者によると、当「計画」に基づき、「鉛蓄電池生産企業の集中収集および広域的輸送制度の試験事業計画」が近く打ち出され、試験事業の展開が実施されるという。

 

【関連情報】

『「廃棄鉛蓄電池汚染防止行動計画」の公布による通達』の原文は下記のURLよりダンロード可能である(中国語:簡体字)。

http://www.mee.gov.cn/xxgk2018/xxgk/xxgk05/201901/t20190124_690792.html