2019年1月24日、工業情報化部オフィシャルサイトは、新規に策定した《乗用車燃料消費量限度値》および《乗用車燃料消費量評価方法及び指標》の2件の強制性国家標準を公表し、併せて公開意見募集を開始した。意見募集の期限は2月28日となっている。
《乗用車燃料消費量限度値》は、乗用車の燃料消費量限度値を規定している。ガソリンあるいはディーゼルオイルを燃料とするM1類車両に適用される。
《乗用車燃料消費量評価方法および指標》は、乗用車モデル燃料消費量および企業平均燃料消費量の評価方法及び指標を規定している。全てのM1型車両に適用され、ガソリン或いはディーゼルオイル燃料利用の車両、純電動車両、燃料電池車両、プラグインハイブリッド車両およびガス燃料とアルコール・エーテル燃料利用の車両が対象となる。
工業情報化部は新標準解説の中で、《乗用車燃料消費量限度値》国家標準および《乗用車燃料消費量評価方法と指標》国家標準は、《中華人民共和国省エネルギー法》、《中国製造2025》、《自動車産業中長期発展計画》を実施するための重要な措置であり、従来型ガソリン自動車省エネ推進の持続を旨とし、同時に新エネルギー自動車発展を促進して、新エネルギー自動車発展目標の実現を確保し、最終的に中国の乗用車新車の平均燃料消費水準を2025年には4L/100kmまで引き下げ、二酸化炭素排出を国家全体省エネ目標95g/kmの達成を導くものであるとしている。
中国は、2005年から乗用車単車燃費限度値標準の実施を開始し、完成車フル装備品質範囲に基づき、異なる車種それぞれの燃料消費量限度値を設定して、中国市場で販売される全ての車種は必ずその条件を満足させることを要求している。
2014年、《乗用車燃料消費量評価方法および指標》を公布し、単車(車種ごとの)燃費限度値をベースとして、それぞれ車種ごとの車を対象とするのではなく、企業が生産する車全体の平均燃料消費量について要求を提示し、単車(車種ごと)の燃費限度値を満足させるという前提の下、企業が製品構造の調整によって企業の平均燃料消費量要求に到達することを許可している。
2016年から2020年まで、自動車メーカーの平均燃費は、それぞれ100km当たり6.7L、6.4L、6L、5.5Lおよび5Lという目標値が設定されていた。
新版の国家標準は、新エネルギー自動車に奨励策を有し、2025年およびそれ以前の各年度において、純電動乗用車、プラグ式ハイブリッド乗用車、燃料電池乗用車モデルの燃料消費量および企業平均燃料消費量に対して一定の優遇措置をとる。同時に、現有の試験方法の中で体現できない或いは体現が不完全であり且つ実際使用中に明らかな効果が見られる省エネ技術あるいは装置に対して、企業平均燃料消費量を計算する時、車種相応の燃料消費量を削減することを許可する。
この他、指摘すべき点は、新版の国家標準には世界共通の軽型車輛測定である循環測定標準(WLTC)が導入されていることである。その中で、ガソリン、ディーゼルオイル、バイオフューエル、デュアルフューエル車輛の燃料消費量は、GB/T 19233 に基づいて WLTC を採用して測定を実施し、ハイブリッド車輛の燃料消費量は GB/T 19753 に基づいて WLTC を採用して測定を実施する、と規定されている。
《乗用車燃料消費量限度値》および《乗用車燃料消費量評価方法及び指標》の意見募集稿の中国語原文は、以下の工業情報化部ウェブサイトで見ることができる。
http://www.miit.gov.cn/opinion/noticedetail.do?method=notice_detail_show¬iceid=2089