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EU、バッテリーを対象としたエコデザイン予備調査が終盤へ、焦点はEVや定置型アプリケーション

EUでは、2018年9月からバッテリーを対象としたエコデザイン予備調査プロジェクトが実施されており、2019年5月2日にはブリュッセルで第二回ステークホルダー会議が開催され、60を超える団体からの出席があった。

 

  1. プロジェクト概要
  • 実施期間:2018年9月~2019年5月予定(注:最新情報では、最終報告書の完成は7月末の予定→「今後の展開とスケジュール」参照)
  • 実施主体:
  • VITO、Flemish Institute for Technological research (ベルギー)
  • Fraunhofer Institute for Systems and Innovation Research (ドイツ)
  • Viegand Maagøe(デンマーク)
  • 調査対象:充電式電気化学バッテリー(rechargeable electrochemical batteries)

(注:その焦点は、特に「産業用バッテリー(industrial batteries)」に当てられている。ちなみに、EU電池指令(2006/66/EC)の定義によると、産業用バッテリーとは産業・業務用アプリケーション専用、あるいは各種電気自動車専用に設計されたバッテリーを指す。)

  • 調査目的:本調査の全般的な政策目標は、バッテリーを対象とした持続可能性要件(注:「エコデザイン要求事項」と解釈可能)を策定することにある。その具体的なタスクは、以下の3つに分けられる。
  • エコデザイン予備調査
  • 影響評価(Impact Assessment)に関連して、欧州委員会サービス部局をサポートする。
  • 欧州委員会が出す、規格開発のマンデート(Mandate、委任)に関連して、欧州委員会サービス部局がこれを起草するのをサポートする。
  • 調査手法:エコデザイン方法論(MEErP:Methodology for Ecodesign of Energy-related Products)に準じる。

 

  1. 欧州委員会のバッテリー戦略

同プロジェクトの背景には、欧州委員会が2018年5月17日に採択した、コミュニケーション“Europe on the Move: Sustainable Mobility for Europe: safe, connected and clean” がある。同コミュニケーションには、「バッテリーに関する戦略的アクションプラン」が含まれおり、この中で欧州委員会は、安全かつサステーナブルな(「グリーン」)バッテリー製造を決定付ける要素を特定するための調査を開始すること、さらに持続可能なバッテリー・バリューチェーンを支援していくことを約束している。

 

  1. 関連文書

本プロジェクト専用ウェブサイト“Ecodesign preparatory Study for Batteries”(以下にURLあり)の中の“Documents“ ページには、関連文書が公表されている。2019年5月2日に開催された第二回ステークホルダー会議の、各タスク(タスク1~7)のプレゼンテーション資料ならびに議事録草案(Draft minutes)も閲覧可能である。

https://ecodesignbatteries.eu/welcome

 

  1. 今後の展開とスケジュール

2019年7月末:タスク1~7の最終報告書完成予定

 

  1. EnviX見解

この予備調査の結果が実際に政策に落とし込まれるかどうかは現時点ではわからない。しかし、エコデザイン政策の枠組みでは通常、予備調査は「エコデザイン作業計画(Ecodesign Working Plan)」の中で挙げられた製品グループを対象に行われるのだが、今回のバッテリーは、作業計画で扱われずに予備調査が実施された初めての製品グループである。そのことからも、本テーマの緊急性と欧州委員会の関心の高さがうかがい知れる。さらに、2017年10月に欧州委員会が立ち上げた欧州電池アライアンス(EBA)が目指す、「持続可能な電池バリューチェーンの構築」という、同委員会の(環境上のみならず産業上の意図に基づく)壮大な野望に照らすと、バッテリー向けのエコデザイン要求事項の策定が急速に進められる可能性は十分にある。