米コロラド州大気質規制委員会、ZEV基準を採択

米コロラド州公衆衛生・環境局大気質規制委員会は2019年8月16日、ゼロ・エミッション・ビークル(ZEV)基準を8対1の賛成多数で採択した。今回採択されたZEV基準はカリフォルニア州のZEV規制に準じるもので、自動車メーカーに対し、2023年には5%を超えるZEVを、さらに2025年には6%を超えるZEVを販売することを義務づけている。今回のコロラド州の採択により、ZEV基準を定めた州は合わせて11州となった。

 

ZEVクレジットと排ガスゼロ航続距離:

このZEV基準は、2023年式以降の乗用車および小型トラックに、カリフォルニア州のZEV規制と同様の方式で適用される。販売される各ZEVには、その排ガスゼロ航続距離――排ガスゼロの状態で走行できる距離――と電気自動車(EV)または燃料電池自動車(FCV)であるかプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)であるかに応じてZEVクレジットが付与され、これが販売比率に反映される。

 

消費者にはZEV購入の義務なし:

今回のZEV基準は、消費者にEV等のZEVの購入を義務づけるものではない。しかし専門家らは、この基準により、結果的にメーカーらが、スポーツタイプ多目的車(SUV)や小型トラックを含め、いまよりも広範なZEVモデルをコロラド州内で販売することになるとみている。

州公衆衛生・環境局大気汚染規制部のGarry Kaufman部長はこう述べている。「このZEV基準は、だれかに無理やりEVを買わせるというものではない。ただメーカーに対して、ZEVの販売率を2.6%から6.23%に引き上げることを求めているだけだ。これは重大な脅威を前にした穏当な提案だ。連邦政府が動こうとしない以上、州がまず動かなければならない。時間こそが最大の鍵だ」

 

なお、この件についてのコロラド州公衆衛生・環境局の報道発表は以下のURLで読むことができる。

https://www.colorado.gov/pacific/cdphe/news/AQCC-ZEV