米CARB、違法アフターマーケット部品販売で大手オンライン小売業者に制裁

米カリフォルニア州大気資源委員会(CARB)は2019年3月7日、AZAA Investments, Inc.(旧社名:AutoAnything, Inc.)が同州保健・安全法典および車両法典に違反するアフターマーケット自動車部品を販売したとされる件で同社と和解に達し、同社が制裁金約100万ドル(約1億1000万円)を支払ったことを明らかにした。

この制裁金に加えて、AZAA Investmentsは自動車部品の販売を永久に禁止され、この関連の事業を再開するには事前にCARBに届け出なければならないことになった。なお、違反を犯したのはAutoAnythingであるが、同社は裁判所による調停中にオンライン小売プラットフォームごと他社に売却され、現在はAZAA Investmentsという社名になっている。

 

違反内容:

CARB法規執行部によると、大手オンライン小売業者のAutoAnythingは自動車の排ガス抑制システムを改変するパフォーマンス・パーツを宣伝・販売した。違反件数は2012年から2015年のあいだにおよそ4000件におよぶ。こうした部品の宣伝、販売、流通、および納入は原則としてカリフォルニア州の法規で禁止されており、宣伝・販売等をするにはCARBに禁止の例外措置を認めてもらうとともに、その部品がスモッグの原因となる物質の排出を増加させないことを実証しなければならないが、AutoAnythingはそれをしていなかった。

AutoAnythingが販売した違法部品には、エンジン・プログラマー、エア・インテーク・システム、触媒コンバータなどがある。これら部品はCARBの承認を得ておらず、燃費を悪化させ、排ガス中の有害物質の増加の原因となることがある。

 

スモッグ・チェックについて:

カリフォルニア州には、スモッグの原因となる自動車排ガスを規制するためのスモッグ・チェック・プログラムがあり、自動車は2年に1度、このチェックをうけなければならない。違法なアフターマーケット部品で改変された車はこのスモッグ・チェックに合格することができない。合格して登録を更新するには、自動車を改変前の状態にもどすことが必要となる。

 

なお、この件に関するCARBの報道発表は以下のURLで読むことができる。

https://ww2.arb.ca.gov/news/major-online-automotive-parts-retailer-pays-1-million-selling-illegal-aftermarket-parts