米EPA、ディフィート・デバイスの件で自動車部品メーカー3社と和解

米環境保護庁(EPA)は2019年3月7日、大気浄化法違反で訴えられていた自動車部品メーカー3社と和解したことを明らかにした。カリフォルニア州に本社をもつこれら3社は、自動車に装着が義務づけられている排気ガス抑制システムを無効にするディフィート・デバイスであるアフターマーケット製品を製造または販売したとされている。3社が支払う制裁金は合計およそ89万ドル(約9900万円)となる。

EPAは、大気浄化法の遵守をうながす今回の措置は特に、大気汚染が深刻な太平洋岸南西部地域のひとびとの健康を守るのに重要だとしている。

 

3社の違反内容と制裁金額:

3社の違反内容と科せられた制裁金額はそれぞれ以下のとおりである。

 

  • Car Sound Exhaust System, Inc.(MagnaFlowという商号で営業):カリフォルニア州オーシャンサイドに本社を置くこの会社は、2001~2007年式ディーゼル・トラック向けに、ディーゼル用酸化触媒を無効にできるアフターマーケット排ガス・システムを5674ユニット製造・販売した。制裁金額は61万2849ドル(約6800万円)である。
  • Flowmaster, Inc.カリフォルニア州サンタローザに本社を置き、ネバダ州で営業をおこなっているこの会社は、軽量ガソリン車の触媒コンバータを無効にできるアフターマーケット排ガス・システムの部品を446個販売した。制裁金額は27万ドル(約3000万円)である。
  • Weistec Engineering, Inc.カリフォルニア州アナハイムに本社を置くこの会社は、軽量ガソリン車向けに、触媒コンバータを無効にできるアフターマーケット排ガス部品を110個製造・販売した。また、特定の排ガス関連トラブル・コードを無効化することで触媒コンバータを無効にできるカスタム・ファイルを13セット開発・販売した。制裁金額は8500ドル(約95万円)である。

 

なお、この件に関するEPAの報道発表は以下のURLで読むことができる。

https://www.epa.gov/newsreleases/us-epa-settles-three-california-auto-parts-companies-over-clean-air-act-violations