米運輸省国家道路交通安全局(NHTSA)は、電気自動車(EV)の高電圧コネクター関連の感電を防止するため、連邦自動車安全基準第305号(FMVSS 305)「電気自動車:電解質流出および感電の防止」を一部改正し、この改正を定める最終規則を2019年8月23日付の官報で公布した。
FMVSSは、自動車の設計、構造、性能、および耐久性、ならびに安全に関係する部品、システム、および設計について定めた連邦規則で、このうちFMVSS 305はEVに特化した安全基準を定めている。
改正内容の概要:
今回の改正では、FMVSS 305のS.5.4.1.5「コネクター」を中心に変更が加えられた。その概要は以下のとおりである。
- FMVSS 305の「定義」に、「高圧通電部とは高電圧源の通電部をいう」を追加した。
- 5.4.1.5「コネクター」を改正し、以下の方法によって直接接触を防がなければならないことを定めた。
- コネクターを接続する場合には5.4.1.4「高電圧通電部の保護等級」に定める要求事項を満たすこと。
- コネクターが工具なしに取り外せる場合、(1)5.4.1.4に定める要求事項を満たす、(2)通電部の電圧が取り外し後1秒以内に直流60ボルトまたは交流30ボルト以下になる、(3)取り外しに少なくとも2段階の動作が必要でしかも工具なしには除去できない他の部品を除去する必要がある、という3つの条件の少なくとも1つを満たすこと。
- 8「オンボード電気絶縁モニタリング・システムの試験手順」とS.9.2(a)「抵抗計を使った試験の方法」を、参照個所と用語についてそれぞれ修正した。
なお、この最終規則は以下のURLで読むことができる。
https://www.govinfo.gov/content/pkg/FR-2019-08-23/pdf/2019-17814.pdf
また、改正後のFMVSS 305は以下のURLで読むことができる。